【WEEKLY NEWS】 米国建国250年の節目 国の分断浮き彫りに
米国建国250年の節目 国の分断浮き彫りに
米国が7月4日、建国250年の節目を迎えた。首都ワシントンで演説したトランプ大統領は「黄金時代の幕開けに過ぎない」などと訴えた。祝賀ムードが広がる一方、各地で政権への抗議も行われ、国の分断も浮き彫りになった。
7月4日は米国の独立記念日で、1年で最も重要な祝日だ。特に50年、100年、200年といった節目には、国をあげて大きな行事を開いてきた。100年の前には国内が内戦に陥った南北戦争があり、200年の前にはベトナム戦争や大統領の辞任があった。こうした試練を経て、「国として再び一つにまとまる」という思いが込められてきた。
今回の式典には、第2次世界大戦に参加した退役軍人や月を周回した宇宙船「アルテミス2」の乗組員4人も登場。トランプ大統領は自国の歴史や功績をたたえ、「自由の大義のために、この国をかつてない高みへと導いていく」と宣言した。
一方で、「この国に共産主義者は要らない」「米国が共産主義国家になることは決してない」とも繰り返し、民主党側などを念頭に対立構図を強調した。11月の中間選挙に向け、自らの政策への支持も呼びかけた。
トランプ政権への抗議も
「建国の父」たちが集まり、独立宣言を採択した東部のフィラデルフィアでも記念式典が開かれた。100代目にして初の女性で、黒人でもあるパーカー市長は「独立宣言を執筆した男性たちは、私が今日、ここに立っていることを想像できなかったと思う」と述べた。トランプ政権の政策に抗議し、「戦争を終わらせよ」「ICE(移民税関捜査局)は去れ」などと訴えるデモ行進もあった。
対立は世論調査にも表れている。AP通信などが250年の節目を誇りに思うかを聞いたところ、「とても」と答えた人は共和党支持者で約70%だった一方、民主党支持者では約20%にとどまった。
KEYWORD 米国の独立
植民地から議会に代表を送れないまま課税されることなどへの不満から、1775年に英国との独立戦争が勃発。翌年の7月4日、13の植民地の代表が集まって「独立宣言」を採択した。独立戦争に勝利した米国は、選挙で選ばれた議会や大統領が統治する、近現代で最初の民主主義国家となった。