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【NEWS KEYWORD】 FRB

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FRB

 国際経済のニュースで出てくる「FRB」は、米国の中央銀行制度の中心機関です。物価と雇用の状況をみながら政策金利を動かし、世界経済、株価そして日本の円にも影響を及ぼします。いま、新議長のもとで注目を集めています。

世界で最も使われる「ドル」の安定図る

Q どんな役割を担う機関?
 FRBは、Federal Reserve Board(連邦準備制度理事会)の略称です。米国の中央銀行制度は「連邦準備制度(Fedフェド)」と呼ばれ、FRBはその中核にある理事会です。
 中央銀行の大切な仕事は、お金の流れや物価を安定させることで、日本では日本銀行がこの役割を担います。景気が弱いときは金利を下げ、お金を借りやすくします。反対に、物価が上がりすぎると金利を上げたり、高めに保ったりして、買い物や投資の勢いを落ち着かせます。
 FRBを中心とするFedも、「雇用を最大に近づけること」と「物価を安定させること」という二つの使命があります。
 米国には12の地区連邦準備銀行(連銀)があります。FRBの理事、ニューヨーク連銀総裁、その他の地区連銀総裁の一部が、金融政策を決める米連邦公開市場委員会(FOMC)において賛否を投票する権利を持ちます。
 世界の中央銀行の中でもFRBが注目されるのは、米国の経済規模が大きく、ドルが国際取引で最も使われるからです。米国の金利が上がれば、ドルで価値が示される資産の魅力が増し、ドル高・円安になりやすいです。金利が上がると、お金を調達するコストが上がり、世界の株式市場から投資のマネーが撤退しやすくもなります。すると世界的に株価が下がったり、企業の資金調達が難しくなったりします。

新議長のもと、物価高対応や伝え方に変化

Q いまの注目点は?
 2026年5月に就任したケビン・ウォーシュ新議長のもと、FRBがどう変わるか、注目されています。米国でも物価高が加速していますが、ウォーシュ議長は6月、物価の安定を実現する姿勢を強く示しました。
 FOMCでは米国の政策金利を3.50~3.75%に据え置きました。一方でFOMCの参加者は、2026年末の政策金利(中央値)は約3.8%まで上がり、前年同月と比べた個人消費支出の物価上昇率は3.6%になるとの見通しを出しました。物価上昇への警戒が強く、その対策として政策金利を上げていく姿勢が見て取れます。
 もう一つの変化は「伝え方」です。近年のFRBは、将来の政策金利の方向を市場にていねいに説明する傾向がありました。これを「フォワードガイダンス」といいます。一方でウォーシュ議長は、現在のように中東情勢やエネルギー価格、AI(人工知能)などが与える影響が読みにくい局面では、細かく先の約束をするより、データを見て判断する姿勢を重視します。
 今後は、物価が落ち着くのか、雇用が悪化しないか、ウォーシュ議長がどこまで中央銀行としての信頼を守れるかが焦点になります。

最近のNEWS 物価の安定に重点 利上げする方向か

 ウォーシュ議長は1970年生まれ。2006~11年にもFRB理事を務め、金融危機時の政策運営を経験しました。その後は投資関連会社などで活動してきました。
 利下げを好むトランプ大統領がウォーシュ氏を指名したこともあり、金融市場では年の初め、FRBが利下げに動くとの見方もありました。しかしウォーシュ議長は物価の安定を打ち出し、政策金利を積極的に上げる姿勢をにおわせます。政策の伝え方、データの活用、生産性と雇用などへの考え方を検討するタスクフォース(専門チーム)も設置。FRBが先行きへのヒントを減らせば、金融市場は雇用や物価の統計により敏感に反応し、日本の円相場にも波及しそうです。