7月1日ファシリティドッグの日 病気とたたかう子を支える犬
7月1日ファシリティドッグの日 病気とたたかう子を支える犬
病院で医療チームの一員として働く犬を「ホスピタル・ファシリティドッグ」といいます。近年、日本でも取り入れる動きが少しずつ広がっています。元朝小リポーターで、いまは姉妹紙「朝日中高生新聞」の特派員をしている水沼芽愛さん(神奈川県・高1)といっしょに、その取り組みを取材しました。7月1日は「ファシリティドッグの日」です。(佐藤美咲)
ハンドラーとペアでサポート
5月、取材に応じてくれたのは、神奈川県立こども医療センター(横浜市)でファシリティドッグとして活動する「オリ」とペアを組むハンドラー(犬に指示を出す人)の市川美乃里さん、3月に引退した「アニー」とペアを組んだハンドラーの森田優子さんです。
以前からファシリティドッグに興味があった水沼さん。2匹を前に「かわいい!」と笑みがこぼれました。
その仕事は、看護師でもあるハンドラーと共に、入院中の子どもたちを支えることです。不安をやわらげようと検査についていったり、リハビリでいっしょに体を動かしたり。体調がすぐれない子のベッドで添い寝をすることもあります。そのため、犬もハンドラーも専門的なトレーニングを受けています。
一人ひとりに寄りそう
さまざまな施設をおとずれる「セラピードッグ」とは異なり、平日5日間、同じ病院で勤務するのも特徴です。カルテを確認し患者さんがどんな状況なのかをハンドラーがつかみ、一人ひとりに寄りそったケアをできるようにするためです。「いやしや喜びをあたえるだけではなく、治療にもかかわっていけるのが魅力。その役割をもっと知ってほしい」と森田さんは話します。
ことば ファシリティドッグ
2000年ごろからアメリカを中心に広がりました。日本ではファシリティドッグの普及に取り組む認定NPO法人シャイン・オン・キッズが働きかけ、10年7月1日に静岡県立こども病院(静岡市)で常勤で働き始めました。26年4月現在、全国の五つの病院で活動しています。
人件費や犬を世話する費用など、1匹の活動で1年間にかかるのは1200万円ほど。お金の面が導入の大きなかべになっていますが、ファシリティドッグの重要性が知られるようになり、病院主体で寄付をつのるなど支援の輪も広がってきています。